ブリッツフィル第29回定期演奏会「あの名演よ 再び」終わりました!

ブリッツフィルの今年最初、今年度最後の演奏会は「あの名演よ 再び」と題してのニューイヤーコンサートでした。
お天気もピカピカの晴天。このところ本番の日のお天気が良くて、気持ちがいいです!

表題のように、今回は過去にブリッツフィルが演奏会のプログラムにした曲、過去にCDに収めた曲から反響の大きいものを取り上げたんです。

今回のプログラムは、
◇管楽のための序曲 F・メンデルスゾーン
◇カンタベリー・コラール J・ヴァンデルロースト
◇サクソフォン・シャンソネット 福田洋介 ソリスト田村真寛(ブリッツフィルコンサートマスター)
◇フランス組曲 D・ミヨー
◇饗応夫人~太宰治作「饗応夫人」のための音楽~ 田村文生
◇アルメニアンダンス パートⅠ A・リード

このプログラム、見ただけでワクワクしませんか?
何曲かピックアップして、聞き所をご紹介しますね。

プログラムは吹奏楽の名曲と言われるものばかりです。
「管楽のための序曲」では普段なかなかお目にかかることのできない楽器も登場しました。

C管のクラリネット、バセットホルン(これはクラリネットです。金管楽器のホルンではなく、アルトクラリネットに似た形のもの)、コントラファゴットが吹奏楽のステージに2本乗るのも珍しいかと思います。

編成も小さく、ステージには28人の奏者しかいません。
トロンボーンはアルト、テナー、バスの三本が入っています。

小さな編成ですが、曲はとても華やかで15歳で作曲したメンデルスゾーン少年の「楽しい!嬉しい!」が曲の中にたくさん詰まっているような、素晴らしい曲から演奏会がスタートしました。

カンタベリー・コラール。奏者も聞き手も神聖な気持ちにさせてくれる曲です。
ハーモニーの美しさ、低音から高音の厚み、楽器の組み合わせ方の絶妙なバランス。トロンボーンにもしっかりとメロディーが回ってきて、演奏していて美しい旋律にしびれます。

どれもが素晴らしく、会場のお客様には大聖堂の厳かな雰囲気が感じてもらえていたかな。
私たち奏者の後ろに大きなステンドグラスと立派なパイプオルガンが見えたんじゃないかと、手前味噌ですがそう思えてなりません。

饗応夫人はリハーサルが大変な曲でした。

変拍子に次ぐ変拍子。人の持っている狂気や混乱、葛藤を描いています。
太宰治の小説は文庫版でたった11ページの作品なんだそうです。この曲も8分。

8分の中に要求される高い技術や音の跳躍、音量の変化、変拍子とリズムの巧妙さで狂気性を表します。
この曲はCD録音もしているんですが、その時も大変でした…。

ただ、演奏回数が増えるほど曲の持つ空気がわかり、どんどん面白くなってきます。
引き込まれる曲と言えるんじゃないでしょうか。

アルメニアンダンス パートⅠ、言わずと知れた吹奏楽の名曲です。
私は大学時代にリードさんがいらして、授業で指揮をしてくださったことがあります。

ご自身の曲なので、こう演奏してもらわなければとの思いがすごく伝わる授業だったのを覚えています。

アルメニアの民謡や舞曲が使われていて、華やかで聞く人のイマジネーションを掻き立てる、そして心を躍らせる曲ですね。

何度もブリッツフィルではアルメニアンダンスを演奏していますが、何度演奏してもいい曲だなぁと思います。
リードさんの曲は吹きやすい、鳴らしやすいんですよね。

今回はブリッツフィルが選曲した名曲をお送りしましたが、皆さんが思う名曲はどの曲なんでしょうね。

吹奏楽のオリジナル作品、オーケストラの曲を吹奏楽用にアレンジした作品など数えきれない程の曲があります。

演奏会に足を運んで、実際に演奏している奏者を見てお気に入りの曲を見つけてもらいたいですね。
自分の好きな曲が演奏されるとなると聞き方、見方が変わってきますよ!