ブロッサムフィルハーモニックオーケストラに出演させて頂きました。

国連難民援助活動支援チャリティーコンサート 5人の指揮者×5人のピアニスト×4人の声楽家×ベートーヴェン年末と言えば第九。
日本ではいつから定着したんでしょうね。
「歓喜の歌」というところが一年の締めくくり、新しい年を迎えるのに縁起がいいのかもしれません。

12月28日にティアラこうとう大ホールで行われた「ブロッサムフィルハーモニックオーケストラ 国連難民援助活動支援チャリティーコンサート 5人の指揮者×5人のピアニスト×4人の声楽家×ベートーヴェン」に出演させて頂きました。

第九のバストロンボーンパートは合唱と一緒に演奏するところ以外はベートーヴェンが書いたものではないという噂もありますが、絶妙なところで登場します。

1楽章はお休み。2楽章はDの音を外さないように緊張。3楽章もお休み。さらに緊張が一旦緩んで眠気と戦い。4楽章は一番有名な「歓喜の歌」を落ち着きなく聴きながら出番に備えて緊張。私にとってはすごく緩急のある曲です。

私が第九を演奏する際に気をつけている点をいくつか挙げます。

まず2楽章に関して。
プレストに入って出てくるDの音です。長い休みがあってやっと音を出します。「外したらどうしよう」と思ってしまいますが、頭の中でDの音鳴らしテンポに合わせてブレスをすることを心がけています。

ブロッサムフィルハーモニックオーケストラ 国連難民援助活動支援チャリティーコンサート 5人の指揮者×5人のピアニスト×4人の声楽家×ベートーヴェンオーボエのソロの後から吹く箇所は、とにかくテンポに気をつけること。チェロやコントラバスのボーイングを見ながら合わせて演奏します。また、楽譜に書かれているダイナミクスの指示も見逃してはいけません。

クレッシェンドやデクレッシェンドはメロディと同じように抑揚が付くようになっているので、アルトとテナートロンボーンが加わってきてからは、ハーモニーの土台になるよう少し大きめに音を出します。デクレッシェンドもあまりし過ぎないで綺麗なハーモニーを崩さないことが大事だと思います。

次に4楽章です。
男声と一緒に出るところはまずしっかりブレスをすること。出だしをチェロやコントラバスに合わせることが大切です。男声合唱の人数や指揮者の意向にもよりますが、何より合唱と一緒に歌いながら吹くこと、いい音で吹こうと思うことが重要だと思って演奏しています。

男声より一拍早く入る箇所がいくつかあります。その音は男声合唱の皆さんに「次はこの音ですよ」とガイドしてあげるつもりで吹いています。くさび型のアクセントが付いている音は、強く吹くというよりは、重みを置くイメージで演奏します。

その後アルトとテナーが加わって、合唱全体と演奏します。ここではハーモニーのバランスに気を付けます。この後にフーガやフィナーレでもトロンボーンが登場しますが、トロンボーン3本と合唱がとても綺麗に聞こえる「聞かせどころ」だと思っているので、音の大きさ、長さ、スピード感に気を付けてオーケストラ全体と合唱の良い繋ぎ役になるようなサウンドを心がけています。

まだ演奏箇所はありますが、私が第九で主に気を付けている事を今回は挙げました。
長くなりましたが、こんなことを考えながら演奏しているんだなと思ってもらえて、少しでも参考になれば嬉しいです!